こんにちは、コンテスト運営の神乃木リュウイチです。
今日は前週に引き続き、PC版コンテストの入賞者インタビューの模様をお届けしたいと思います。
今日のインタビューはPC版4位入賞者のNobさん、そしてPC版2位入賞者のKAZUOツさんのお二人です。
4位:私鉄の走る街 / Nob
1枚めの写真は、Nob氏制作の「私鉄の走る街」。夕焼け空の住宅街に線路が伸びており、赤い電車が通り過ぎていく--という構図。あまりにもよく見るような景色すぎるが故に、それをゲーム上で再現したことに対する賞賛がライブ配信でも多く寄せられました。
Nobさん、この度は4位受賞おめでとうございます。率直な今の気分を教えていただけますか?
素直に嬉しいです。他の作品も美しい景色ばかりだったので僅差ではあったと思いますが、自信を持ってスクリーンショットを撮ったので他の方にも認められたことがありがたいです。
「これはイケる!」と思って作ったものが評価されると嬉しいですよね。特にどんな部分が自信を持てた点だったのでしょうか?
やはり自分の見慣れた風景を、美しい空と影のMODと組み合わせて再現したことです。マンションの配置や線路のカーブと走り去る電車のバランスを意識し奥行きをもたせたので、一人称視点ながらも広がりのある景色を再現できたと思います。
ライブでも触れられていましたが、構図の作り方と奥行き感がすごく良くできている作品ですよね。自分の目で見たときの風景の広がりを強く感じられました。
逆に、苦労した部分などはありますか?
視点の位置ですね。町並みをメインにするか電車をメインにするか、どの種類の車両にするかで見た目や作品の趣旨がだいぶ変わってしまうので何回もスクショを撮り直しました。。
数多くの試行錯誤の産物ということですね。それがめでたく実ったという点では本当にお見事です。
最後に、NobさんにとってのCities: Skylinesの魅力を教えていただけますか?
自由度が高くMODやAssetを大量に導入できる点です。公式放送でMODを紹介しているくらいですし、自分でもよく新しく公開されたものをワークショップでチェックしています。もともと車や家がリアルなAIとして機能しているので、それを有志の方々が作られたものに置き換えるともっと楽しみが増えました。
ワークショップのアイテムの多さは本当にすごいですよね。Nobさん、今回は本当におめでとうございました。また、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
ありがとうございました!
2位:Through the window / KAZUoツ
2枚めの写真は、KAZU0ツ氏制作の「Through the window(窓を通して)」という1枚。かなりの票数を集め、2位に輝いた作品です。特に部分的に除雪された雪の風景は、本ゲームではかなり斬新な表現であり、ここを評価したコメントもライブでは非常に多く見られました。KAZU0ツ氏は前回のコンテストでも入賞を果たしており、今回二度目の入賞です。インタビューは英語のため、日本語に訳してお送りします。
KAZU0さん、今回も入賞おめでとうございます。率直な気持ちを教えてください。
ありがとうございました! 実はちょっと驚いています。というのも、今回は他の人々のレベルが飛躍的に上がり、さらに新しい人たちも加わりました。私のような人では何もできないなと思っていました。
おっと。意外と弱気だったのですね。その気持ちとは裏腹に、雪の表現や光の具合がかなり評価されていましたね?
そうですね。照明や細かい部分が評価されていたようです。それに、コンテストが終盤に向かうにつれ、他の人の素晴らしい作品を見たり、YouTubeでみなさんとお話することができるのは努力が報われたと感じます。
それはありがとうございます。確かに他の人の作品を見るのはかなり楽しみですよね。
雪の表現や光の表現は本当に見事です。今回、なぜ雪の街を作ろうと思ったのですか?
ここスペインで最近あった大雪と、Akine Coco(※編集部注:Twitterフォロワー20万人を抱えるフォトグラファー)がTwitterでシェアしている写真が着想の源泉になっています。
日本の写真家をフォローしているとはさすがです。日本の好きさ加減が伝わってきます。ちなみに、雪の部分はどのように表現しましたか?
雪はRonyx69氏が公開しているPileとPile Decalsのとデカールを、POを利用して再現しました。光も難しかったです。Relight Neutral LUTとCubemap ReplacerのEvening Roadプリセットを使って微調整しています。
設定まで教えていただけてありがとうございます。最後の質問になりますが、KAZU0さんにとってのCities: Skylinesの魅力は何でしょうか?
ディティールまでこだわれることだと思います。私は細かい区域にフォーカスして、そこをリアルに作るようにしています。飽きることももちろんあるのですが、同時に複数の小さな区域に取り組むことで、やる気と生産性を維持できると思います。
確かに、今回の街も全体で見るとあまり大きくは作っていないですしね。
そうですね。建物も本当に数個程度しかありません。
また重要なポイントとして、Cities: Skylinesの創造性があります。実は最近、Blenderを利用してアセットを作る方法を学びました。POと組み合わせることで、本当に無限の可能性が広がります。その結果として新しいプロジェクトが山のように浮かんできますが、一番の心配はそれをやる時間があるかどうか、ですね(笑)
まったくもってそのとおりですね。このゲームはアセット制作に手を出すと本当に時間を吸われます。そしてコンテスト上位入賞者ほどみんなそうしているという……これもまた一つの宿命なのかもしれませんね(苦笑)。
今日はありがとうございました!
ありがとうございました。
おわりに
以上、今回は4位のNob氏、そして2位のKAZU0ツ氏にインタビューを行いました。お二方ともCitiesの魅力に自由度や創造性を挙げており、Nob氏はすでに日本風の住宅アセットなどを複数公開、さらにKAZU0ツ氏もアセット制作を勉強したとのことで、このゲームは遊んでいると気づけばアセットを作ってしまう性質があることが浮き彫りになりました。かくいう私がそうですからね……。
今後のコンテストでは、もしかするとテーマに沿ってその周辺のアセットが大量増殖するような未来もあるのかもしれません。いずれにせよ、このゲームの可能性というのは本当に無限大で、楽しみがどんどん膨れあがっていくのは間違いないですね。