フォトコンテスト#2作品紹介

フォトコンテスト#2作品紹介

みなさんこんばんは、CSLコンテスト運営のがとも&神乃木リュウイチです。

第二回フォトコンの受付が終了し、審査が始まりました。このコラム執筆している9月30日時点でトップから2票差に7名がひしめく大混戦となっています。どの作品が優勢かまったくわからない展開なので、最終審査にすべてがかかってるかもしれません。

さて本日のコラムですが、今回は第二回フォトコンに応募された作品を紹介します。今回紹介する作品は、「残念ながら一次審査で落選してしまった作品」となります。

一次審査で落選ということは、皆様に行っていただいているWeb審査や、配信で行う最終審査には上がらない作品ということになるのですが、これらの作品も、皆さんなりに工夫を行い、一生懸命作った作品だと思います。

ですので、このままお蔵入りさせるよりは、「次回入賞するために何を目指せばよいか」という教材として活用、願わくばこれらの作者の皆様の励みになるようにしよう、ということで、僭越ながら審査員の講評入りでお送りさせていただこうと思います。

ホリデイ・イン・エクスプレス ー街道沿いの小綺麗なモーテル

作者コメント

ドライブ旅行の途中、日が落ちてきたので今日の宿を探すためにモーターウェイ(高速道路)を下り、田園風景の中の幹線道路を進んだ。民家もまばらで街灯もない街道をしばらく進むと、遠くにそれらしき光が見えてきた。比較的新しい、小綺麗なモーテルを発見。日本でいうルートインのような雰囲気だ。周囲には他に宿らしき建物もなさそうだし、何より雰囲気が良いので、ここに泊まることにした。

審査員(がとも)評

モーテルは日本ではあまり見かけませんが、アメリカのドラマなどを見てる方には馴染みのある施設ですね。主に自動車で移動する人のための道路沿いにある低層のホテル。その性質から郊外にあることが多く、日本でいうところの高速道路のインターチェンジ付近によく見かける例のアレに近い存在ですね。

この作品では運転に疲れたころに見つけたちょっとだけ雰囲気のよさそうなモーテルといった空気感をうまく演出していると感じました。また、本サイトでも紹介したMOD、Intersection Marking Toolを交差点をリアルに演出しようと工夫しています。

道路が大きく映っているだけに、白線がはみ出しているところが残念に感じました。

審査員(神乃木)評

この作品は「旅」という意味では非常に馴染み深い作品だと思います。実は私もヨーロッパでホリデイ・イン・エクスプレスに泊まったことはあり、安価な料金で上質なビジネスホテルでの宿泊体験を得られる便利な施設です。旅から連想してホテル、というのは悪くない題材だと感じました。

一方で改善点を上げるとするならば、まず最初に「構図」を挙げたくなります。この構図では道路がクローズアップされる形になってしまっており、道路を写したいのかホテルを写したいのかがわかりづらくなっています。今回のテーマでいうと恐らくホテルを題材にしたいのではないかと思うので、もう少しホテルに寄ることをおすすめします。

また、構図が広角なのも惜しいですね。恐らくデフォルトのカメラで撮影したものと思われますが、PC版であればCinematic Camera ExtendedなどのMODを利用することで望遠での撮影が可能です。望遠を乱用するのはいただけないという意見もありますが、私個人としては適正な範囲であれば望遠を使うのは全然良いと思いますし、そのほうが全体を俯瞰できるのではないかと思います。

その上で、LUTをRelightやSatellite、Realisticなどに変更した上で、色味の調整を行うと、もっと見栄えの良いスクリーンショットになると思います。更にその上で、ホテルに入っていく人が映っていたりすると(または人にクローズアップすると)、そこにドラマが生まれてより説得力の上がる一枚になるのではないでしょうか。

鉄道旅行or旅行の帰りに見た風景

作者コメント(原文ママ)

今回は前回のにの前にならないために
様々な日本アセットを入れました
人によっては湖の近くを走る鉄道を見に来た人が撮った写真に見え
ほかの人には鉄道旅行の1ページのように見え
さらに旅行の帰りに見た風景にも見えます
あなたには
どのように見えましたか

審査員(がとも)評

作者コメントにもあるように、見方によって様々な部分を切り取れる作品であると思います。西日の光が海に反射し、空がグラデーションになっている様子が、楽しかった旅が終わってしまう哀愁を表現していて素晴らしい。

タイトルで「or」を使わずに明言して、タイトルに即した主役がバシっとあれば、さらに良い作品に仕上がると感じました。

審査員(神乃木)評

こちらの作品も非常に印象深い作品ですよね。朝日と共に走る寝台列車、そして海と、切り取り方によっては非常に映える題材を写しています。長距離寝台列車のサンライズエクスプレスはまさしく「旅」のイメージを想起させるものなので、今回のテーマにも合っている作品だと思います。

一方で惜しいと思えるのは、なんといっても主題のぶれでしょうか。この写真だと「太陽」「海」「鉄道」が写っているのはわかるものの、それぞれがそれぞれに主張してしまっているがゆえに、わかりやすさが損なわれてしまっていますし、結果的に構図がアンバランスになってしまっています。

一枚目の写真にもいえることですが、もっと望遠を大胆に使って、電車の先頭車(できればヘッドマークが見えるとなおよし)、その奥に海、その奥に太陽……のような構図にしたほうが結果的にはよくなったかもしれません。ただ、その場合「旅」というより「鉄道」になってしまう気もしますが……。

またこれは「サンライズエクスプレス」にフォーカスした話になってきますが、この列車は名前の通り朝焼けをイメージしたもの(旧来のブルートレインは夜をイメージしたもので、そのアンチテーゼとして生まれた塗装であり名前)なので、この太陽が「朝焼け」であることをより強く印象づけることが重要になると思います。朝焼けと夕焼けは実際見るとどっちも似ていますが、人の感性としては「青色や黄色が強いと朝焼けで、赤色が強いと夕焼け」と認識しやすいです。また「光が強いと朝焼け、光が弱いと夕焼け」にも見えやすいです。朝焼けと夕焼けを描き分けることができれば、更に作品の説得力が上がるのではないかと思いました。

ふと帰りの電車から見えた景色

作者コメント

日本では見れないような幻想的な夜空と日本風の建物のコラボ。

審査員(がとも)評

オーロラとお城と鉄道。なんと幻想的で贅沢な組み合わせでしょうか。かつての城下町もネオンに照らされ、歓楽街に生まれ変わっている様子がわかります。実際に地方に行くと、城下町の一角に歓楽街があったりしますよね。

オーロラというと極寒の地で見られるものなので、うっすらでもよいので積雪があるとよりリアルさが増したかもしれません。

審査員(神乃木)評

こちらの作品もいいですね。お城と街が見えて、幻想的な空があって、それを車窓から眺めるイメージ。旅行中にこんな風景を見つけたら、間違いなくスマホを構えたくなるような風景ですよね。

車窓から眺めた写真というのはめちゃくちゃ難しいです。そもそもアングルや撮影位置がある程度固定されてしまう関係上、望遠を使うこともできず(望遠で撮ると電車が動いているのでぶれる)、広角のみで構図や色を勝負していく必要があります。そういった意味で、そこに挑戦するのはなかなかのチャレンジ精神が必要になるのではないかと思います。

ただやっぱりいちばん大きいのは、「日本からは普段はオーロラが見えない」ことではないかと思います。身も蓋もないですが、これがもし北欧っぽい風景だったら、カナダのような風景だったら、イメージは変わったのかなと思います。日本で天守が残っているような地域でオーロラを観測するのは非常に難しいので、そのアンマッチ感が拭いきれないところはあります。もしオーロラを活かすのであれば、創作の基本とも言われる「大きな嘘を一つついて、ほかは全部本当にする」をやるとよいでしょう。つまり、鉄道周辺の架線柱や標識、道路、信号など見える範囲の細部を作り込みに作り込んだ上で、オーロラさえなければ現実と見紛うレベルまでLUTやRelightの設定を追い込んで、その上でオーロラを出す。そこまでやることができれば、まるで奇跡が起きたかのような演出にもなったのではないかと思いました。

あとはすごく小手先の技ですが、手前に空き缶やペットボトルを映すことで、電車の中にいる感じ、つまり空間が隔てられた車窓からの風景としての説得力をより増やせると思います。

旅の続き

作者コメント

なし

審査員(がとも)評

横長の写真が特徴的な一枚。今回のフォトコンでこれだけワイドな写真を投稿してくださったのは、この作品だけだったと思います。車両が進んでいる感じが、光の使い方によって演出されています。今回は電車を被写体にした作品が多く、非常に激戦区だったため一次で敗退となってしまいました。

審査員(神乃木)評

こちらの作品も印象深い一枚ですね。がとも評にもあるとおり、とにかく横長なのが面白い一枚だと思います。こちらは朝焼け、多分始発列車のイメージで作られた一枚ですよね。光の射し込み具合が強いので、まさに日の出寸前のような感じでしょうか? ただ街灯が結構点いているので、もしかすると夕焼けかもしれないですが……。このスクリーンショットは広角で撮られていて、長い画面を活かした構図がうまく作れているように感じました。空間の広がりはとってもよく感じます。

一方で、せっかくここまで空の面積が大きいのであれば、空はCubemap Replacerなどを利用して雲を浮かべ、もっとドラマティックな空にできたのではないか、というのが惜しいポイントだと思います。ただ、そこをクリアしたとしても主題が「鉄道」になってしまっているため、「旅」の要素が少し少なく見えてしまうのも残念なところ。コントラスト調整は難しくなりますが、例えば情報量を増やして、画面奥の街から来た列車が、郊外そして田舎のほうに行くような連続性の演出をするだとか、逆に都会を走る列車(E233系)とかを田舎に走らせてみるとか、そういった地域・車両選びの工夫をしてみるというのも一つかもしれません。長距離を走る列車というのはそれだけで「旅」になりえます。

例えば、超ど田舎の山の中の駅に5両のE231系が止まっている。周辺は夜で、一人のサラリーマンが呆然とホームに立っている。タイトルが「寝過ごした」とか「不本意な旅路」とかだったら、笑いを誘いつつも、この人は都心から来たんだろうなぁ、これも旅なのか? 確かに旅かな……といった考える余地とドラマが生まれ、想像の余白を生む面白い作品にできたかもしれません。鉄道車両単体で「旅」を表現するのはなかなか難しいですよね。

おわりに

一次審査は審査員一同かなり悩みました。審査は1時間を予定していたのですが、悩みに悩みまくった結果1時間30分まで伸びました(笑)

それだけ素晴らしい作品が多く、どれもが二次審査に進むに値する写真であったと思います。残念ながら一次審査止まりだった写真も、ここまでで書いたとおり着眼点や発想は面白く、落として良いものか悩みに悩んだものたちです。

今回は残念ながら落選という形になってしまったこれらのスクショ群ですが、ぜひ作者の皆様におかれましては、次回はレベルを上げて再度挑戦していただけることを楽しみにしています。

さて、本日10月2日24時締切の二次審査も大混戦です。どの作品が最終審査に進み、グランプリを勝ち取るのでしょうか?

最終審査は10月3日21時からYouTube Liveにて放送予定です。皆様の1票がグランプリ作品を大きく左右します。是非ご覧ください。

↓配信はこちら↓

1 Comment

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    TAKADA Posted 2020年10月3日 7:00 AM

    ご指摘ありがとうございます
    なぜダメだったのかハッキリわかって次回につなげられると思います
    今後の写真 街づくりに参考にさせていただきます

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