第6回 CSLフォトコンテスト結果報告と受賞者のコメント(PC/コンソール1位・2位の紹介)

第6回 CSLフォトコンテスト結果報告と受賞者のコメント(PC/コンソール1位・2位の紹介)

こんにちは、CSL Contest審査委員長の神乃木リュウイチです。

先日は第6回フォトコンテストへのご参加ありがとうございました!

この記事では、第六回CSLフォトコンテストの結果と、受賞者のコメントについてお知らせしていきたいと思います。

なおグランプリ最終放送のアーカイブは以下にありますので、こちらもぜひご視聴ください。

※作者からのコメントは、一部グランプリ決定放送からの書き起こしを含みます。

PC版第一位は、うつみさん「夏の思い出

童謡「夏の思い出」で歌われている尾瀬ヶ原を再現してみました。初夏の季節だと遠くに見える山々にはまだ冬の名残が見られます。写真から「はるかな尾瀬 遠い空」を感じ取っていただければ幸いです。

PC版の第一位に輝いたのは、うつみさん制作の「夏の思い出」でした。尾瀬の爽やかな空気感と雄大な景色が多くの視聴者の心に刺さり、見事1位を獲得しました。

作者からのコメント

受賞したときの率直な気持ちは?

素直に嬉しかったです。前々回(第4回)で優勝したにもかかわらず、前回(第5回)では入賞できず悔しい思いをしました。なので、今回一位、更には審査員賞までいただけて嬉しい限りです。

この作品を作る上で工夫した点・苦労した点

実は冬マップを読み込むDLC(Snowfall)を持っていないので、夏マップ限定に勝負せざるを得なかったんです。前回は結構非現実的な風景を作ったので、今回は王道を行くものを作ろうと思って作り始めました。なので「夏の風景」を探していくうちに尾瀬の景色に至りました。

苦労した点としては、まずマップづくりですね。今回の画像はマップができたら70%くらい完成なので、国土地理院の地形図を元に正確な地形を作りました。また、実は雲が水面に反射する様子をリアルにするために、湖の中に雪のプロップを沈めたりしています。

皆様へのメッセージ

このコンテストがなかったら、Cities: Skylinesの界隈で自分が知られる・活躍できる場所は無かったかなと思います。このコンテストを開いてくださっている審査員・運営の皆様に感謝いたします。皆さんもぜひ気軽に参加してみてください。

本作品の別アングル・製作中カット

 

神乃木リュウイチ選評

第4回のコンテストで衝撃的な登場を果たしたうつみさんが再度優勝を飾った本大会。題材として尾瀬を選ぶセンスはもちろんのこと、地形や特徴をしっかりと描き出し、まるでそこにいるかのような臨場感を出すスキルはさすがの一言です。雲の反射をより自然に見せるための工夫など、センスや構成力はもちろん、現場の工夫が詰まった素晴らしい作品です。

コンソール版第一位は、Raparasaさん「ハロー今君に素晴らしい世界が見えますか

北風は吹雪くのを止め カシオピア輝いて 恋人たちは寄り添って静かに歌うのでした…

コンソール版の第一位に輝いたのは、Raparasaさん制作の「ハロー今君に素晴らしい世界が見えますか」です。幻想的な風景と、まさしく銀河鉄道を彷彿させるカットが多くの視聴者の心を引き寄せました。

作者からのコメント

受賞したときの率直な気持ちは?

前回のフォトコンテスト後のTwitterにて、実は一般投票中に手書きの講評を書いていたという人が居て、とてもいいなと思い、今回、私も手書きの講評(コンソール版のみ)を一次審査中に書いていました。
優勝予想というわけではないので、自分なりにグッときた作品を並べただけですが・・・

そこに書いていた通り、今回の応募作は伝わりにくいネタに走った自覚があったので全く自信がなく、最終審査に残っただけで衝撃でした。

なので、入賞が決まった時の率直な感想は、本当に私の応募作でいいの?「騎馬隊の帰還」の方がすげぇことやってんぞ?といった感じでした。

この作品を作る上で工夫した点・苦労した点

今回の題材は「銀河鉄道の夜」です。宮沢賢治の小説「銀河鉄道の夜」では天の川を線路に「夏」の夜空を鉄道が駆け抜けていたのですが、2001年に発表されたGOING STEADYの楽曲「銀河鉄道の夜」では、「北風は吹雪くのを止め」「シベリア鉄道」など、どちらかと言えば「冬」をイメージさせる言葉が多い。

そのため、どちらを知っていても刺さる様、夏と冬のどちらも表現した”不可思議”な作品になるようこだわりました。(不可思議/wonderboyの楽曲に「銀河鉄道の夜」がある点も”不可思議”な作品になるようこだわった理由の一つです)

撮影自体は単純で、①一度土砂を盛り、その上に線路を敷設。その際に、天の川に見立てたオーロラの形に合うよう、線路にアップダウンをつける。②鉄道が動き出し、アップダウンの部分に差し掛かったタイミングで時間を止めたら、土地と線路を削除して鉄道を浮かせる
③あとは一人称視点の鳥でオーロラの曲線と鉄道の形が合う部分を探す の3ステップです。

何度か撮影をやり直したのですが、一回目に撮影したものが一番綺麗だったので、配信で言われてた「案外偶然の産物だったり」というのも、間違ってないような気がします

何が評価されたのか私はわかっていません。最近のアップデートでシティーズの星空が綺麗になってて助かりました。

皆様へのメッセージ

CSL Photo Contest#6 コンソール部門 入賞者インタビュー記事をご覧の皆さん、こんばんぬ。あなたのハートにれいとうビーム、らぱらさです。

コンテストということで、どうしても順位が出てしまうのですが、入賞しなかったからといって、評価するポイントがないということではありません。入賞を逃した作品、最終審査に進めなかった作品にも素晴らしい作品はたくさんありました。

中でも「影」は、陸上岸壁と半セルずらしのテクニックを使ってPS4版にはない田舎駅を作成している、また技術的な部分だけでなく、説明文でのストーリー性の持たせ方も非常にハイレベル。過去のコンテストで得た経験が生きている素晴らしい作品だと思いました。

その他の作品も、魅力に気付いている人は居るはずです。

ここで私、らぱらさから一般の審査員の皆様にお願いです。今回のコンテスト、お気に入りの作品があったら作者さんにここが良かったよと伝えてください。あなたなりの審査員特別賞をあげてください。

ぜひとも、よろしくお願いいたします

本作品の別アングル・製作中カット

審査員長選評

率直なところ、応募されたのを見た瞬間に「あ、これは優勝するな」と思った作品がこちらです。誰が見ても美しく、しかも思いつきそうで思いつかない技法での撮影。オーロラのラインと鉄道のラインがしっかり合っているところも含め、写真というよりは1枚の絵画のような仕上がりになっており、素晴らしいの一言です。

PC版第2位は、YODOHさん「シュプール」

PC版の第2位に輝いたのは、YODOHさん制作の「シュプール」です。冬の風物詩ともいえるスキー場を題材に、オリジナルアセットも交えて撮影した1枚が高く評価されました。

スキーに行きたい…、という私の思いを込めてつくった一枚です。気兼ねなく旅行のできる世界が早く戻ってきますように。。
※この作品のためにスキーリフトのアセットを自作しました。

作者からのコメント

受賞したときの率直な気持ちは?

CSLコンテストは以前第一回のみ参加したのですが、今回が久々の参加になりました。参加するからには入賞を狙っていたのですが、願いがかなって嬉しい限りです。

この作品を作る上で工夫した点・苦労した点

毎回優勝している方々の作品を見ていると、どうしても自分では企画力や構成力の面で劣っている事はわかっているので、逆にアセット製作者の強みを生かしていこうと思って戦略を練りました。

今回はリフトを自作してPropにしましたが、リフトもオープン型にすると人が乗っていないことになってしまうのでフードをつけるなど、技術的な妥協とインパクトのバランスの調整に苦労しました。

皆様へのメッセージ

今回制作したリフトのPropは、今後アセット化していく予定ですので、リリースした際にはぜひ私のワークショップページよりダウンロードしてみてください。スキー場を作るのも意外と楽しいですよ。

本作品の別アングル・製作中カット

審査員長選評

コロナ渦でなかなかスキーをはじめ移動が難しくなっている今日この頃、「スキーに行きたい」という思いが強く表現された作品だと思います。スキースタンドやリフトなどの構造物は、経験者ならではの作り込みの跡が見られ、誰が見ても一発で分かるスキー場として表現されています。まさにスキーに行くとよく見る風景が端的に描かれており、多くのスキーヤーの心に刺さった作品だったのではないでしょうか。

コンソール版第2位は、笑なきさん「騎馬隊の帰還」

吹雪の夜。隣町に出掛けた人が帰って来ない。道中身動きが取れなくなっていると想像出来た。一刻も早く救助しなくては凍えてしまう。「馬ならば行けるのでは?」すぐさま騎馬隊が出立、雪洞に身を寄せる人を無事発見した。「雪洞の前で馬がピタリと歩みを止めたんだ」
一行は吹雪が収まるまで暖を取り夜を過ごした。朝の帰路、見えて来た景色に彼らは安堵する。…の帰還の場面です。

コンソール版の第2位に輝いたのは、笑なきさん制作の「騎馬隊の帰還」です。コンソール版とは思えない映画のワンシーンのような1枚に多くの関心が寄せられ、見事2位を獲得しました。

作者からのコメント

受賞したときの率直な気持ちは?

毎回素敵な作品が多く投稿されていますので、入賞よりは多くの方に見て頂く事だけを目標に応募しました。正直なところ毎回作品作りを楽しんでおり一次予選通過で安心して満足していますまさか2位入賞とコンソール技術賞をダブルで頂けるとは想像していませんでしたのでとても驚きとても嬉しかったです。

この作品を作る上で工夫した点・苦労した点

「プロップ 騎手の像」は当初台座部を地面で見えないようにして「馬で旅する人」として画面内に小さく配置していましたが、像の形に魅力を感じ「朝日に向かう騎馬隊」を作りました。

更に騎馬隊の足元もしっかりと見せたくなり二段岸壁の下段に設置しました。また雪中行する騎馬隊に物語が無ければ銅像を並べただけの絵ですので、限られた文字数の説明文で伝わるよう努力しました。これらの点を評価頂けたと思います

皆様へのメッセージ

今後初めて応募を考えている方へ、ご自身が素敵と思う景色や良いと思う場面が有れば、少し角度を変えたり天候や時間を変化させたりし撮影すると、素敵な一枚との出会いや更に発想が膨らんだりする事が有ると思いますのでお試しください。今回果して小さなプロップを主役にして作品が成立するのか試行錯誤も有りましたが応募して良かったと思いました。運営の皆様、ご覧頂いた皆様、誠にありがとうございました。

本作品の別アングル・製作中カット

審査員長選評

銅像を置いただけにも関わらず、光の演出で見事に騎馬隊に返信させる発想力がとにかく素晴らしいです。また、台座を隠すために堤防アセットを活用するなど、コンソール版ならではのテクニックがしっかりと使われており、画像としても技術としても非常に高いレベルの作品となりました。

次回は3位~5位と審査員賞の発表です。

以上、CSL Contest #6の入賞作品をお届けいたしました。今回も非常にレベルの高い作品が勢揃いし、構想力や技術力を高く問われる大会になったといえるでしょう。

フォトコンテストは「街づくりコンテスト」ではなく、あくまで1枚の写真を競うもの。闇雲に街を作るだけでは評価されないという点が、このコンテストの面白さだと思います。

次回の更新では3位から5位、そして審査員賞を発表していきます。お楽しみに!