どうも、ピーポーです。
改めて、第2回CSLフォトコンテストに応募していただいた皆様、投票にご参加いただいた皆様ありがとうございます。今回は、コンソール部門で入賞したdemekinnさん・wwwTTさん・lyenaさんの3名にインタビューを行いましたので、その様子をお届けします。
制作者コメントや、グランプリ決定放送の入賞者インタビューでは語り尽くせなかったであろう、作品へのこだわりや裏話などを聞いてきたので、最後までお楽しみください。
demekinnさん『Night-Light』
demekinnさん、3位入賞おめでとうございます!コンテストが終わって、今の気持ちをお聞かせください。
ありがとうございます。ピーポーさんの締め切り延長の告知でコンテストの存在を知り、締め切り日当日の明け方に徹夜明けの軽いノリで写真を撮ったものなので、 入賞できるとは思ってもみませんでした。 ほかの方々の作品も斬新的で素晴らしいものばかりだったので、実感がわかないというのが正直な感想です。投票してくださった方に感謝です。
それはそれは…宣伝した甲斐がありました。
歓楽街と寺院の対比が印象的な1枚ですが、構図を決めるにあたって、イメージしたことや参考にしたものがあれば教えてください!
最初は「旅=観光」としたうえで、歴史ある観光地ということを中心に据えていました。しかし、必ずしも「観光地=歴史ある土地」ではないと途中で気付きました。例えば、モダンな街に行き、そこで思う存分楽しむことも立派な観光の一つですし、京都やエジプトなど、歴史によって観光が成り立つ場所では、これらの両立に苦労していることも思い出されます。
私たちが旅を楽しむのは、身近な場所では得られない体験を得るためであると考えています。何百年もの長い時間をかけ育まれた人々の思いを感じられる場所、人々を楽しませるためにあらゆる工夫がこなされた場所、どちらも素晴らしい体験を私たちに与えてくれます。各々の魅力を損なわぬよう、共に発展させていく方法は果たしてあるのでしょうか。そんな問いかけが感じられれば幸いです。
歓楽街と寺院の対比にはそんな想いが込められていたんですね。それでは、その想いを作品にするうえで、こだわった点や苦労した点ありますか?
歓楽街の夜景を、視線が一点に集まるように奥に配置することで遠近感を表現し、また離島の電気をすべて断ち切ることで手前側は自然光(月光)のみとなるように調整しました(自然の中にあることを強調するため寺院の屋根に木の影が入るようにしてみたのですがあまりうまくいっていません)。
加えて海峡の存在感を、魅力を損なわない程度に出すべく、フェリーが通る時間帯を狙って撮影しました。
また、タイトルはそれぞれの持つ光をイメージしてつけました。当初「夜の光」という何の面白みもないタイトルだったのですが、「ないと・らいと・さいとしーんぐで韻が踏めるゼ☆yeah!」という徹夜明けのテンションになった後、頭を冷やして今の形になりました。
タイトルにもそんな裏話があったんですね(笑)。徹夜明けにもかかわらず、作品を応募してくださりありがとうございます。
撮影で使用された街ですが、とても発展している印象です。よければ紹介していただけますでしょうか?
今回は厳島や江の島、海外だとモンサンミッシェルのように、島一つが信仰とつながるような場所をシティーズでも作ってみたいということで、離島のあるマップを選びました。Baikokuさんの造形や、ピーポーさん・RakushigeさんのJCT・ICの動画を参考にして作成しています。現在人口は8万程度と作り途中なので土地も結構スカスカです。一方で渋滞が酷く、対策に追われて新しく開発する余力がなくなってきてます…。
参考にしてくださりありがとうございます。実況者冥利に尽きます。
お話を伺っていると、コンセプトがしっかりされているなと感じたのですが、街づくりの際に気を付けていることはありますか?
自分の場合、基本的に「作りたい場所」を先に用意したうえで都市を作ることが多いです。また、できる限りマップの地形を生かした都市づくりを目指しています。ただ飽き性なのと才能がないのとで途中で放棄することも多々あります…。配信者の皆さんのようにはいかないものですね(笑)
最後に、demekinnさんにとってCities: Skylinesの魅力とは何でしょうか?
Cities: Skylines とは「想像と創造」のゲームだと思っています。小さい頃、地形図を見たりしながら「こんな街があったらなぁ」と考えていました。その時のことを思い出しながら、例えば「このくらいの山の斜面なら古くからの集落ができていそうだから低密度住宅地を中心にしてみよう」、「河の幅が広く両岸は交易路の中心として発達してそうだから、高密度商業区域とオフィス街にしてみよう」などと想像を膨らませながら街を作っています。「身近にはない体験を得ることができる」という点では、私にとってシティーズは「旅」といってもいいかもしれません(ドヤ顔)
最後をドヤ顔で締めくくったdemekinnさん、お忙しい中ありがとうございました!
wwwTTさん『竹取物語』
wwwTTさん、2位入賞おめでとうございます!コンテストが終わって、今の気持ちをお聞かせください。
改めまして運営の皆様、コンテストを開いていただき、そして発表の機会を設けていただいたこと大変感謝いたします。 入賞をいただいたこともありますが、楽しく素敵な時間を過ごさせていただいたなぁという気持ちです。
グランプリ決定放送時の入賞者インタビューでも少し話題にあがりましたが、お名前の由来を教えてもらえますでしょうか?
「wwwTT」という名前ですが、あまりにも適当につけたので、今更ながら少々後悔しております。 一応、笑い泣き、悲喜こもごも、喜怒哀楽(福笑い)などの意味を含んでおりますが、好きにお呼びいただければと思います。
ネット用語の「w」と、悲しい時なんかに使う顔文字が名前の由来でしたか…(笑)。
まず初めにこの作品が生まれたきっかけを教えてください。
テーマが「旅」ということで、旅を表現するとは何ぞや?というところからスタートしました。 旅で思いついたイメージが主に観光でしたので、天の橋立、京都風の坂道から見える大文字焼、四国観音寺の銭形砂絵など、あれこれ作る過程で「そうだ温泉だ!温泉旅行を作ろう!」と思い、月と海と山の見える雄大な露天風呂を具現化したい、という想いに至りました。
コンソール版で和風建物はモダンジャパン以外ないので、色々なプロップを重なるくらい隙間なく付けて作ったり、切妻・寄棟・数寄屋造りに見える建物を探したりしました。 最もイメージに合ったのが、今回作品に使用したヨーロピアンサバービアの低密度住宅です。 しかし、温泉のサイズが大き過ぎてイメージに合わず難航し、何を表現したいのか判らなくなってしまいました。 そんな中、その町を別の角度で散策していたとき、今回の撮影場所に偶然出会い、新たなイメージが湧いたので、思い切って方向転換しました。
たくさん試行錯誤したのちに生まれた作品なんですね。
思い切って方向転換したとのことでしたが、この構図にした決め手はありますか?
構図の決め手は、絵として成立する様に、一点透視図法を意識し、消失点に目を引く五重の塔を配置したことです。写真手前左側の建物(先述したヨーロピアンサバービアの住宅)は、本来ある生垣を柵でギリギリ隠して、窓明かりがギリギリ見える高さにしました。また、撮影場所が遠方の山並みの高さや険しさを感じさせないような位置であることも、決め手のひとつです。
作品タイトルも印象的でしたが、『竹取物語』というタイトルにした理由はありますか?
月をメインにすることで、宇宙旅行・時間旅行・観光旅行(未来・過去・現在)を連想できる表現をしようと思いました。 その中でも竹取物語の舞台場面の印象が自分の中で強かったので、このタイトルにしました。
なるほど。タイトルにはそんな3つの「旅」の意味が込められていたんですね。
では、この作品を作るにあたって、こだわった点や工夫した点を教えてください。
以前よりスノーフォールマップは月明かりで青味が強調され綺麗だと感じていたので、月明かりで絵全体を青色ベースにして静けさを表現しました。また、月の位置は民家上空に配置し、上下対比としました。偶然カモメ2羽が月の近くに飛んでいることもポイントです。
植栽の配置、特にメインの竹林は多過ぎず少な過ぎず、奥の光の漏れ具合を確認しながら、何度も植えたり伐ったりを繰り返しました。
明かりは自然光(月明かり)をメインとし、合わせて平安時代や田舎の里も表現したくて、人口の光は極端に減らしています。道路・歩道の橋は街灯のない未舗装路を使用しています。
川の表現は、当初温泉作りの際からあまり深さを感じない様にタイルや岩を敷いていたことを応用しました。
撮影にはカモメを使用しましたが、毎回同じ位置にならず、撮影ポイント探しに苦労しました。
注目して見なければ気が付かないような、細かな工夫が施されているんですね。
竹林の奥には露天風呂も制作したという話でしたが、よければそちらの紹介もしていただけますか?
露天風呂は試作も含め4箇所作りました。竹林の奥にあるのは4代目です。 当初は入浴する猿を配置できないか(地獄谷温泉風)、パークライフのサルの館を設置して移動させたりしてました。 また、人間も配置できないかと思ったのですが、キャンパスのトーガパーティー集団を呼び込むことは早い段階で断念しました。
露天風呂は深いところで約2mです。人が入ると頭しか出てこないので深過ぎですが。 制作場所は、海沿いに海抜100mぐらいの大地を作り、そこから見える海と山を造成しました。 すぐ脇に元々高速道路がありますが、高台にして高速道路の明かりは見えなくしました。
水はウォーターアウトレットで溢れない高さまで貯め、余った水は滝にして海に流しています。 湯船周りは陸上岸壁と岩、パークライフの都市公園のタイルや屋台、自然公園の井戸を配置しています。 脱衣場的スペースは自然保護公園の屋外トイレや薪ラックを詰めて並べて屋根付きの塀の代わりにし、差掛け小屋で入口を表現しました。 周囲は動物園・森林のフェンスで囲い、薄暗さ演出で所々に外灯と大量のキャンプファイヤーを配置しています。 また、温泉の湯気を表現したく、湯船の中の岩が水越しに透けて見える感じで配置しました。
木や石、パークライフで追加されたものなど、プロップの使い方が非常に上手いと感じました。プロップを使う上で心がけていることや気を付けていることはありますか。
木は密集させると塊に見えてしまうので適度な密度になる様に心がけました。ただ、未だ正解はわかりません。密集させると鬱蒼としてしまい竹感がなくなるので。
石はランダムで大きい物、小さい物が出てくるので、イメージに合わせて配置箇所選びをしました。川岸の草は「丈の高い(低い)植物5〜8」が狭いスペースで置けるので、それを敷き詰めましました。
暖かみのある挿し色が欲しかったので、周辺にキャンプファイヤーを設置し、炎が見えない様、薄ら色味が出るように心がけました。 全てにおいて脳内イメージ画に最も近いプロップを探して配置しました。
脳内のイメージを実際の画面に落とし込むには、知識と技術、そして経験が必要になってきそうです…!
それでは最後に、最後にwwwTTさんにとってCities: Skylinesの魅力とは何でしょうか?
Cities Skylines プレイを始めて約2年経ちます。当時街作りシミュレーションをやりたくて探していたところ、配信されている方々の動画に出会いました。グラフィックの綺麗さに惹かれ即購入致しました。 実際にプレイしてみると、操作が大変しやすく、見た事ない景色や街が自分で作れることに感動しました。自分の作った施設を利用している人達や敷いた道路を車が走っているのをみて嬉しくなりました。また、工夫次第で色々な表現が出来る事も魅力でした。Cities:
Skylinesの魅力は、操作が難しくなく遊びやすい敷居の低さと自由度の高さ、絵の綺麗さ(特に朝夕の陰影の美しさ)だと思います。
今回の絵には3つの「旅」を表現しましたが、そこに至るまで紆余曲折、試行錯誤の繰り返しでした。この絵に辿り着くまでの過程がまさに旅そのものではないか、と今更思っております。とても良い体験をさせていただき感謝しております。ありがとうございました。
こちらこそ、当日は時間が足りず聞けなかった詳しいお話を聞けて大満足でした。快くインタビューに答えてくださり、ありがとうございました!
lyenaさん『長いトランジットを経て』
lyenaさん、グランプリ獲得おめでとうございます!コンテストが終わって、今の気持ちをお聞かせください。
ありがとうございます。正直、二次審査に通れば万々歳と思っていたのでこのような賞をいただけたことがまだ信じられません。最終投票のチャット欄で沢山の方が投票してくださっているのを見ていて驚きましたし、とても嬉しかったです。審査員の皆様、投票してくださった皆様、本当にありがとうございました。
美しい夕焼け空と飛行機が印象的な1枚ですが、このような構図にした理由があれば教えてください。
まず、この場所から撮るなら上半分は空、下半分は建物や山という構図にしようということだけ決めていました。初めは手前に飛行機を持ってきて、飛び立つ前のタイミングで撮ろうと思っていましたが、それだと飛行機の窓の光が目立って飛行機も後ろの街もあまり綺麗に映らなかったので、どうにかならないかととりあえず飛行機が飛ぶ前から飛んだあとまで何枚も撮っていました。それであとから確認すると飛んだ後のほうが綺麗に映るなと思いこの構図になりました。
なるほど。初めに考えていた構図とは違った訳ですね。
では改めて、作品のポイントやこだわった点、苦労した点を教えてください。
こだわった点であり苦労した点は、やはり夕焼け空の数秒間に飛行機が飛ぶのをただひたすら待っていた点ですね。また、飛んでくれても時間を止めるタイミングがズレると写真のイメージが変わってくるので、その点に非常に時間をかけました。あとは偶然の産物です(笑)
街の光の境界線や雲などの言及がチャット欄や、ピーポーさんのコメントでありましたが着眼点に驚いてました。
時間をかけて粘りに粘ったからこそ生まれた作品ということですね。
グランプリ決定放送時のインタビューでは、撮影場所が初めて作った街とのことでしたが、他にお気に入りスポットがあれば教えてください。
高層ビルの間を通る鉄道です。実はここも「上京してきた若者」というイメージでフォトコンに提出する候補だったのですが、建物の感じがあまり好みではなかったためボツにしました。この高層ビルの間をすり抜けていく鉄道やたくさんの人が道を行き来している様子はずっと眺めてられます。
第1回CSLフォトコンテストがきっかけでこのゲームを購入され、Switch版でプレイしているとのことでしたが、作品づくりにあたってSwitch版ならではのエピソードがあれば教えてください。
街づくり、特にJCTやICを作成しようとピーポーさんやRakushigeさんの動画を参考にしていましたが、あまりにもSwitch版でできることが少なく、そのまま真似をすることができないので最初はショックでした(笑)
でも、見よう見まねで、そのまま真似できないところは諦めなんとかJCTが完成したときは嬉しかったです。あとPC版やPS版よりも出来ることが少ないですが出来ないなりに街の人口が10万人を超えると嬉しいですね。
Switch版はDLCが少ないことや整地作業ができないことなど制約も多いですが、その分障害を乗り越えて自分の作りたいものができたときは達成感もひとしおですよね。それにSwitch版は持ち運びができて、場所を問わず街づくりができるという点もメリットだと思います。
それでは最後にlyenaさんにとってCities: Skylinesの魅力とは何でしょうか?
まだ始めて数ヶ月ですが、自由に「自分の街」をつくることができるのが魅力だと思います。どの街が上だとか下だとかいうのがなく、思いついたままに作る街、コンセプトを決めて作る街、縛りプレイで作る街などなんでもできる。コンソール版では、出来ないことがあるからこそ工夫や小技が生み出される。PC版では、次々に追加コンテンツやアセットが作成され、さらに街が作り込まれる。終わりのないこのゲームに私も魅了されました。
たとえ始めたばかりでも、たとえSwitch版でも、素晴らしい作品を生み出すことができることを私たちに教えてくれたlyenaさん、この度はインタビューに答えてくださり、ありがとうございました!
最後に
さて、コンソール部門入賞者インタビューはいかがだったでしょうか?
「旅」に対する自らの想いを込めた作品、知識・技術・経験の上に成り立つ作品、粘り強くシャッターチャンスを待った末に生まれた作品、三者三様の色んなお話を聞くことができました。
次回以降のコンテストでも、素晴らしい作品に出会えることを楽しみにしています。そして、今回のコンテストを見て少しでも参加者が増えればなと思います。
改めて、インタビューに答えてくださったdemekinnさん・wwwTTさん・lyenaさん本当にありがとうございました。
最後に、私はCities: Skylinesのコンソールプレイヤーを中心としたコミュニティであるDiscordサーバー「Cities Skylines console Japan」の管理人をしています。このサーバーは街づくりに関するトピックの共有などなど、コンソール版を更に活性化させる目的で作られました。興味のある方は是非参加してみてくださいね。
Cities Skylines console Japan
それでは。