【コンソール版】フォトコン#1入賞者インタビュー

【コンソール版】フォトコン#1入賞者インタビュー

こんにちは、がともです。

本サイトの記事では「コンソール版だからこその魅力」や「コンソール版だからこそ生まれたテクニック」などを紹介してきました。導入しているDLCやハードウェアの違いこそあれどほぼ同条件だからこそ拡散力の高いテクニックが多く、そんなコンソール版のことを「アイデアとテクニックのコンソール版」と私は思っています。今回のフォトコンテストでも、素晴らしいアイデア、 目から鱗のテクニックが披露されました。そんな激戦カテゴリーである13作品の中からトップ3に輝いた方々が何を考えていたのか?インタビューしました。

RKSGLOVEさん

RKSGLOVE市長、3位入賞おめでとうございます!
コンテストが終わって、今のお気持ちをお聞かせください。

ほんとに自分がベスト3に選ばれるとは思ってなかったのでびっくりですが、 素直に嬉しいというのが自分の気持ちです。

特徴的なお名前ですが、RKSGLOVEのお名前の由来を教えてください。

審査員のらくしげさんのファンなのでRKSGLOVEという名前にしました(笑)

まぁ正直名前はなんでも良かったんですが、 BAIKOKUという名前でYouTubeで動画投稿しているので投票の時にもしかしたら名前が出るのかも?とか一次審査で審査員の方には名前が見えるかも?と思いいつも使ってるBAIKOKUという名前じゃない名前を使いました。

なぜいつも使ってる名前を使わなかったというと、 動画投稿している自分としては、いつものBAIKOKUでなく、 一プレイヤーとして色んな方の評価を受けたいと思ったので RKSGLOVEを使いました。

この作品の見どころ、工夫した点を教えてください。

見どころはやはりビーチを歩く人です。 フォトコンテストということで、写真でしか表現出来ない 風景を表現したいと思った時に真っ先に思い浮かんだのが、ビーチを歩く人です。 ビーチを歩く人の作り方は、あらかじめビーチに歩道を敷き、人を歩かせ 写真を撮るタイミングで歩道を消すと人だけ残ります。

はじめは、ビーチに高密度住宅を作って写真を撮る前に住宅を消すと、 人がわらわら出てくるのでその残滓を撮影しようと思いましたが、 人がまんべんなく散ってくれなかったので歩道を消す方法で挑戦しました。

RKSGLOVE市長にとってCities: Skylinesの魅力とはなんでしょうか?

難しいですが、よくも悪くも終わりが無いことですかね。 私は昔から同じ遊びや同じゲームばかり繰り返すタイプの人なので、 終わりが無いシティーズスカイラインはそんな私にとって凄く魅力的だと思います。

RKSGLOVEさんありがとうございました!
ネームバリューではなく一プレイヤーとして純粋に勝負をする姿勢に男気を感じますね。

Masa Osaさん

Masa Osa市長、2位入賞おめでとうございます!
コンテストが終わって、今のお気持ちをお聞かせください。

ありがとうございます。とても光栄です。レベルの高い作品の中入賞できたことは幸運だったと思います。

コンテスト最終審査は最後までドキドキして楽しませていただきました。円滑な進行運営を行ってくださった運営陣のみなさまに感謝しています。

その節は失礼いたしました!(汗)

Pinaviaが中央に鎮座する作品は「近未来」「SFを感じる」といったコメントもありました。Masa Osa市長から見て、どんな街かご紹介いただけないでしょうか。

今回「二重交差型Pinavia interchange と運河のある都市」として紹介させていただいた都市は私が半年ほど前に作成した都市です。中央に鎮座するPinaviaは2重交差型Pinaviaと言って、Michael Slaqinev さん考案の6分岐ジャンクションとなっています。このジャンクションは Pinaviaの持つ特徴である「渦をまく構造」「折込交通のないランプ構成」「少ない階層構成での交差」といった特徴は継承しながらも「直進性に優れ、遠回りをするランプが少ない」という新な特徴を持たせる改修に成功しており、見た目・機能ともにとても優れたジャンクションです。

「近未来」「SFを感じる」というコメントには、素直に「私の思いが伝わってうれしい」と感じました。私自身そういった映画や映像作品は大好きで、都市づくりのゲームにおいては潜在的にも表面的にもその雰囲気を出したい欲求がでているものと思います。超高層ビル群を駆け巡る立体高速道路が、うまく再現できて皆様のもとに届いていれば幸いです。

また、この高速道の下には運河も流れています。運河ではタンカーが行きかい、空の飛行機も相まって 、陸海空とマルチな運輸網を構築しこの都市の世界観を盛り上げてくれています。

街づくりのポイント、意識していることを教えてください。

とても難しい質問ですね(笑)。プレイ中の意識というのはその時その時で変わっていっていると思います。

このゲームを買って始めたころは上手いプレイヤーの「マネ」から始めていました。ある程度 都市を発展できるようになってからは、他のプレイヤーに観てもらうための街づくりをするようになっていきました。

しかし、一つ目の都市はなかなかにズサンな都市でありました。今思えばよくあの街を人に見せる気になったなと思います(笑)。その後は見てもらうからには、何かコンセプトがあると良いだろうと考えて。2都市目では「海を干拓をして作った海上(海底)都市」をコンセプトとしました。3都市目では「更なるJCT建設研鑽のための都市」をコンセプトとして、この時にpinaviaの建設に初挑戦しています。そして今回発表作品4都市目は「高速道路網 first の 見た目重視の近代都市、 インダストリーも使う、資金は無限だぜ!」といったコンセプトで作った都市でした。

とは言え、一貫した一つの目標はさだめつつも、「やっぱりコンセプト変えようかな・・・」とか あーでもない、こーでもないとブツクサ自問自答しながら街づくりを楽しんできました(笑)。いつも変わらず意識していたことがあるとすれば、「もっと上手くなるには?かっこいい街を作るには?」という向上的姿勢はあったのではないかなと思います。

現在は5都市目として「2018年 購入直後の初期に作った街を今の力で作り直す!」というコンセプトのもと ライブ配信をしながら視聴してくださる皆様と一緒に楽しみながら街づくりをしています。

Masa Osa市長の街づくりの歴史

巨大Pinaviaをコンソール版で作成するのは大変かと思いますが、コツのようなものがあるのでしょうか?

5分岐を超えるようなジャンクションはその特性上用地面積は大きくなりやすいです。折込交通のないpinaviaを作ろうとすればその巨大化は如実に現れます。そしてその作成の難しさというものはCSLでジャンクションを作ろうとしたことがある人であれば容易に想像できるかと思います。

私は幾度かの機会に恵まれて複雑な多分岐 pinavia junction のCSL内再現を行ってまいりました。その経験から私が言えるコツは、「作る前に、一度 紙の上で模写をする」ことだと思います。

Pinavia は一見複雑な形状をしており、作るのはとても難しそうにみえますが、実は幾何学的にとても均整のとれた美しい形をしており、よく見ると点対称の何個かのパターンを見つけることができます。そしてそのパターンを見つけることができれば、作成過程もそのパターンの繰り返しをすることで完成できるため、一気にその作成難易度を下げることができます。またよく見ることで、どこから切り口にして作り出せばいいかを見つけることができます。

紙の上に書き出したジャンクション設計図
ところどころに数字が書いてありサイズ感までイメージしているのがわかる

設計図の模写はその「観察」の助けになります。模写をするためにはそれをよく見る必要があるため、ただ見ているだけでは気づかなかった こういった「作成の糸口」を見つけやすくなります。また模写することで脳内での作成リハーサルにもなります。模写が終わったときには 頭の中にはすでに一つのpinaviaが完成しています(笑)。

他にも 便利MODの使えないコンソール版ならではの道路・ランプ敷設に使えるたくさんの技はありますが、またいつかの機会に紹介できればと思います。

完成後の5分岐Pinavia Junction

Masa Osa市長にとってCities: Skylinesの魅力とはなんでしょうか?

もうかれこれ2年ほどCiteis: Skylines をプレイさせてもらっています。それでも尚、色あせない魅力があるのがとても不思議です。「自由な街づくりゲーム」の持つバラエティに富んだポテンシャル、次々と出される追加コンテンツ、そして10人10色の街づくりと、その刺激が いつまでも私を魅了しているのだと思います。

これからも良いお付き合いをお願いします(笑)。

Masa Osaさん、ありがとうございました!設計図を手書きで起こし、緻密に計算されてるあたり、ジャンクション愛を感じました!

higumaさん

higuma市長、グランプリ獲得おめでとうございます!今の率直なご意見をお聞かせください。

非常に驚きました。とんでもない奇跡ですね…。
とにかくありがたいです。 選んで頂けた皆様に心から感謝申し上げます。

綺麗に整備された港。霧のようなモヤの中、ふ頭は朝から大賑わいですね。改めて、作品のポイント、苦労した点を教えてください!

この作品は昇る朝陽をバックに海側から港を撮影したものですが元々は港側から海を撮る逆向きのアングルでした。その時はホテルとその前に作った公園、大勢の観光客、マリーナや桟橋、行き交う客船やフェリー、沈む夕陽…それらを全部一枚に突っ込むつもりでいたので、まずそれが大変でした。一応、西陽が差す時間帯も候補に入れてタイミングが合うのをひたすら待っていましたが、収穫なし。西陽の時間帯には更に雨上がりという条件も入れてしまっていたので、今思えば欲張りすぎでしたね。

締め切りが延期された時も、これはチャンス!と思ってしつこく撮影してたんですが 徒らに時間を溶かしてしまいました。 いよいよ締め切りが迫り、もうエントリー出来なくなるくらいならと、思い切って構図を逆向きに変更し、シンプルに朝陽が昇る瞬間を撮影することにしました。

朝陽の逆光で建物や装飾はあまり見えなくなってしまいましたが、どうせ逆向きだし、見えない方がいっそ清々しいと、何枚か撮った中からこの作品に決定しました。 選ぶ際に最も重視したのは空き地でスカスカなのがバレにくいやつ、でした(恥)

かなり発展した街のようですが、普段からプレイしているマップでしょうか。よければ街をご紹介いただけますか?

はい、現在開発中の街で、マップは寒帯のマーキーコーストになります。 ちなみにヒグマ市長と名乗っている手前、寒帯マップに何となく縛られています。

街の名前はダサいので伏せますが人口は5万人程の小都市です。(フォトコンあるあるの見かけ倒しでしたw)

住民の大半が内陸部に密集する狭小住宅に暮していて、働き口は都市内の商品需要を満たせる程度の一般産業ほぼ一択。 あとはインダストリーではない農業と林業がちょこっとありまして、そこからの輸出で細々と外貨を稼いでいる街です。
路面電車の駅舎代わりの動物園がある他にはほとんど娯楽のない街にも関わらず、市民は皆文句も言わず職場と家の往復という実に堅実な日々を送ってくれていたのですが、最近、撮影場所にもなった観光客狙いの港湾エリアを作ったせいで、観光客に混じって遠路を通い詰める市民が激増しています。アクセス悪くてもどうにかしてやってくるんですね。 やっぱり遊びたかったのかな。申し訳ない。この後予定している石油産業エリアと物流の拠点になる産業用港の建設が終わったら、公共交通機関を整備し直して市民をもうちっと幸せにしてあげたいなと思っております。

この街のコンセプト、開発時に気を付けていることは何ですか?

この街では自分がこれまで作ってない景観をいろいろ作ってみようと、思いついたことを試しながら作っています。

気を付けているのは全体通して同じ造りにならないようにすることです。 新しい街区を作る度に使うプロップや植物、公共施設の傾向を変えるのに加えて、傾斜や斜面の処理の仕方も柵や岩、草などの使い方を工夫して変えています。

もう一つは街を広く感じられるようにすることです。 コンソール版は使えるマップ範囲が狭いので普通に道路敷設や区画をしていると大造りというか、デフォルメ感が強くなってしまうように感じます。 もちろんそれがダメとかではなくて、多少なりとも緩和出来ればまた違った景観が見られると思ったという話ですが…。 なのでこの街では特に中心市街地では1セル、4セルが主体で(他の方がTwitterで1セル住宅の活用を提案されているのを真似させて頂きました)低層のビルや建物が密集した中に9、16セルが高層ビルが際立って、ちょっと都会的な景観に見えるようにしています。

また、細い車道に見立てた歩道を多めに敷いて道路敷設もあまり大造りに見えないように気を付けています。 このあたりはまだ工夫が足りないなと思っているところですが、1セルは建物が小さい分、夜間に暗い部分が少なくて、密集させた場所の夜景の光がとても濃くなるのを知れたのは自分的には収穫でした。 全体構成まで深く考えて作ってないので俯瞰でみると計画性のなさが素人丸出しなんですが、今までで1番楽しく街づくりが出来ている気がしてます。

higuma市長にとってCities: Skylinesの魅力とはなんでしょうか?

いつまでも遊び尽くせそうにない奥深さ、ですかね。 特にSNSで他の方達の街や遊び方を知るようになってからは、もうこれ一生続けられるゲームじゃないかって思ったりします。

最後に私の「うふふ」演技を100点満点で採点するとしたら何点ですか?

最高にエモい「うふふ」でした。 あれで僕の作品を視聴者の皆さんに強く印象付けて頂けたと思います。 がともさんを弄るお二人とのやりとりがとても面白かったので100万点差し上げたいと思います。 ありがとうございました!

higumaさんありがとうございました!
優勝を勝ち取った作品ですが、既存の都市を舞台に悩みに悩んだ撮影だったんですね。単純に写真を眺めるだけではわからない苦労を知ると、より深く見入ってしまいます。

街づくりの考え方も写真も三者三様で非常に興味深い話が聞けました。写真だからこそを狙って計算して撮った作品もあれば、既存の街を四苦八苦しながら撮影したものもあり面白いですね。次回のコンテストもコンソール版から目が離せません。

higumaさん、Masa Osaさん、RKSGLOVEさん、ありがとうございました!