Introduction to ジオラマプレイ~前回コンテスト優勝作品を例に~

Introduction to ジオラマプレイ~前回コンテスト優勝作品を例に~

こんにちは。宮前たまきです。PC版Cities: Skylinesの景観都市作成、いわゆるジオラマプレイを自身のオリジナルキャラクターによる実況という形で、字幕実況プレイをYoutubeやニコニコ動画に投稿するなどの活動をしております。

昨年末に行われた「Cities: Skylines街づくりコンテスト2019」において、私の投稿作品「沿岸部の観光地にある小さな町」が優勝しました。

今回、CSL Contestの運営チームの皆様より記事執筆の機会をいただきましたので、初めてCities: Skylinesで日本風ジオラマプレイをするという方向けに、上記優勝作品の町を実例として、私が今作で意識したこと、いつも日本風の街並みを作る時に意識していることについてお話しようと思います。

まずは小規模なジオラマを完成させよう

まず、今回の作品の街づくりをするにあたって、最初に決めたことは「小規模なジオラマ」にすることです。大きくても1タイル分の広さのみで開発できる街づくりを目指しました。

理由は大きく分けてふたつあり、ひとつ目の理由は、Cities: Skylinesでの景観都市作成におけるプレイ時間や体力をなるべく節約するためです。

景観都市作成においては、小物だけでなく建物も、ほぼすべて手作業で設置していかなくてはいけません。(mod等である程度緩和はできますが…)そのため、通常のゲームプレイのように広大な平地に都市を一度に築こうとすると、勝手に建物が生えてこない分、その作業量は途方もないものとなるでしょう。今作のメイキング動画でも触れていますが、下の画像の区画を作るだけでも半日以上はかかりました。

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町制作中の一コマ。これの殆どを手作業で設置している。

そして景観都市作成するに至って無視できないのは、ゲーム本体に存在する「オブジェクト制限(あるいは上限)」です。これが第二の理由です。

オブジェクト制限というのは、そのセーブデータに存在できるものの数の上限のことであり、建物や車両、市民などに個別に上限値が設定されています。その上限値に達してしまうと、その都市にはそれ以上の建物や小物が設置できなくなってしまうのです。通常のゲームプレイでは気にするほどの値でありませんが、ジオラマプレイにおいては特に小物を大量に設置することが多いので、町の規模が大きくなくてもこの上限数に簡単に達してしまいます。オブジェクト制限に達するということは、その町は物理的にそれ以上発展できなくなるということです。

そのような背景もあり、まずは小規模なジオラマが実現できるようなマップを探しました。そして採用したのがCleyraというマップです。このマップは大小さまざまな山や森が広がり、周囲に多数の島が浮かぶ半島型のマップで、町を作るための平地が小さめにいくつか作られているのが特徴です。小規模なジオラマを作るには最適ではないでしょうか。このほかにもworkshopには様々なマップが公開されています。日本風の街づくりを目指すのなら、日本の地形を再現もしくは参考にしたマップを探して遊ぶのが近道です。色々探してみましょう。

UIを表示して小さな町の遠景を撮る。こうやってみるとかなり小規模に作っているのがわかる。

慣れなど個人差もありますが、作業量に対するプレイ時間や体力消費を考えると、まずは小規模なジオラマを完成させた方が楽しめるでしょう。そして余裕が出てきたら、完成したジオラマに少しずつ付け加える形で広げて行ったり、近くに別の小規模ジオラマを作って合わせるなど、無理のない範囲で開発していくと良いと思います。

現実の町を参考にしよう

では、実際の景観都市作成について触れていきましょう。町を作るにあたって最初にやることはこれから作る町のイメージを掴むことです。そしてそのイメージを掴むのに最適な方法はやはり、「現実の町を見ること」でしょう。実際に自分の足で現実の町がどうなっているのかを見て回るのもいいですが、2020年4月現在の情勢もありますし、ここはGoogle Mapを活用していきましょう。Google Mapでは航空写真の3Dビュー機能で街をCSLのゲーム画面のように俯瞰して眺めることもできますし、ストリートビューで実際に歩くように街並みを見ることもできます。何よりもGoogle Mapでバーチャル視察した方が、Mapを見ながら参考にしたものをCities: Skylinesで自分の町に即反映ができる、自宅で完結できるのが大きいです。どんどん全国いろんな町をStay Homeで見ていきましょう。

私はまず採用したマップでどういった街づくりができるかを考えます。今回は「山など起伏が多く、狭い平地が存在する沿岸部」という地形で、真っ先に浮かんだのが静岡県は伊豆半島の東側でした。伊豆急行が走る地域ですね。伊豆は家族で長年日帰り旅行に出かけるスポットとして愛されていて良く行く地域なので、イメージはすぐに固まりました。「沿岸部全体が観光地になっている地域の、地元民が暮らす小さな町」にしようと。


参考にした地域のGoogle Map(静岡県賀茂郡東伊豆町)

イメージが決まったら、実際の都市を参考にレイアウトを決めます。今回は幹線道路となる片側一車線で追い越し禁止のオレンジ線の道路を引いて、町の大通り、路地を地形に沿って引く。次に幹線道路に沿ってローカル鉄道の線路を引き、小さな駅を建設。そして幹線道路沿いにはコンビニや大手チェーン系レストランやスーパーなどの商業施設、たまに混じる形で住宅やマンションを建て、町の中は住居を中心に個人経営のカフェや小規模な商店街、田畑などを作っていく…そして看板や路面標示など細かい装飾をしていけば完成です。

今作の町の俯瞰図。CSL Contestのトップ画にも採用されています

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幹線道路の様子。奥には隣町へと続くトンネルが見える。

テーマに沿った施設を建てよう!

最後に私がいつも町を作るにあたって意識することを2つほど、今作の事例と共に紹介します。

基本的に実在の都市を参考にレイアウトや配置を決めて街づくりをしていきますが、再現ではなく別の地形で作っているので、ある程度オリジナルな要素を出していく必要があります。そこで、開発した町に説得力を持たせるために、開発のテーマに沿った施設を作ってみましょう。

今作での例を挙げると海水浴場と道の駅です。

海水浴場と道の駅はこの町が観光地の一部であることに説得力を持たせるための施設です。海水浴場にはビーチパラソル、見張り台などの海水浴場に必須な装飾品、広めの駐車場や海洋レジャーの拠点施設などがあります。繁忙期のみに使われるような空き地にガードパイプで囲っただけの駐車場も作るとより説得力が増して良いですね。道の駅には観光バスの小物や施設に面した道路沿いにのぼりを複数配置することで、この町に観光客がいることをアピールしましょう。

町の海水浴場。奥で街を抜けるローカル線が走る。

幹線道路沿いの道の駅。観光バスが止まり観光客の休憩地点になっているようだ。

適度に空き地を作って有効活用しよう!

通常のゲームプレイをしていると、どうしても建造物を隙間なく敷き詰めがちです。ですが、町にリアリティを出すのなら適度に空き地を用意してあげるのが簡単です。だたし、ただ何もない空き地を作るだけではなく、少し手間を加えた方がそれっぽくなります。例えば、周辺の住民が日常的に使用する駐車場にしたり、住民が散歩の休憩や世間話に使う憩いの広場を作るなどです。今作では、地元商店街の裏手の空き地を荷下ろし場とし、トラックや段ボールなどの荷物を設置したり、民家の隣に小規模な田んぼを作ったりしてます。空き地をポールフェンスなどで囲み、中に雑草やゴミ、コンテナ、宅地予定地の看板等を置くのもいいかもしれませんね。

上から見た町。駐車場として使われている雑草の生えた空き地、商店街の荷下ろし場、個人の田んぼが見える。

変電設備近くの空き地。色々なものが散乱している光景もリアリティを持たせる要素になり得る。

おわりに

さて、今回は過去のコンテストで優勝した作品を例に挙げながら、私が普段ジオラマプレイをするにあたって意識していることをお話してきました。景観都市作成は時間も労力もかかる大変な作業を要するプレイスタイルですが、実際に完成したときの達成感は言葉で表せないものがあります。一度完成すると、ずっと見ていられるくらい自分の作り上げた街に没入でき、あとから見返しても楽しめるので非常にオススメです。この記事がみなさんのCities: Skylinesジオラマライフの参考になれば幸いです。そして完成した町をこのコンテストで自慢しましょう!私も参加者側ですが、このコンテストでみなさんの作品を見ることを楽しみにしています。

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