【2023年4月後半】CSLMOD最新情報

2023年5月17日 by Chemical in MOD紹介, コラム 3920

2023年4月16日から同30日までに公開/更新されたMODについてまとめます。

ピックアップ① Visibility Control

4月前半公開の記事から繰り返しの内容になりますが、Quistar氏の構築した「Extended Managers Library (EML)」環境から脱却することを目的に、Algernon氏が代替先となるMODを開発されています。「Prop Control」「Line Tool」「Tree Control」についての解説は前回記事をご覧ください。

物の視認性(Visibility)を司る本MODは、「Additive Shader」「Transparency LOD Visibility Fix」「Ultimate Level Of Detail (ULOD)」の機能を統合しています。ULODの機能である「スクリーンショットモード」「バニラモード」「LODモード」という3種類の描画状態への変更もしっかりと継承されています。ULODと同じトグルキーがデフォルトで割り当てられており、オプション画面からキーコンフィグができる改良も施されています。

統合されたMODの中で筆者が注目したいのは、なんといっても Additive Shader です。もともとRonyx69氏の手で開発されていた Additive Shader。その後、Ronyx69氏がMOD開発から引退。Quistar氏によってEML環境に移植された経緯があります。今回統合された Additive Shader の機能はRonyx69氏やQuistar氏の取っている方式とは違うものらしく、パフォーマンスや互換性が改善されていると聞きます。また、アセットの読み込みについて、Ronyx69氏やQuistar氏の取っている方式に互換して読み込みができるそうです。今後はVisibility Control環境でアセット開発が行われることも増えていくのでしょうね。今後の動向に注目です。

Visibility Controll

ピックアップ② Road Builder

道路、線路、歩道、電線、フェンス、護岸。これらを使わない街づくりはないと言い切れる程に、ネットワークは街づくりに欠かすことのできない要素です。もし、誰でも思い通りのネットワークを作ることができれば、自由自在に十人十色の街が出来上がるに違いありません。しかしネットワークの制作難度は他のアセット制作と比較してもべらぼうに高く、ネットワークを使いまわすことになってしまうのも仕方ないことなのかもしれません。

ネットワーク、せめて道路は簡単に作れないものか。そこで Road Builderの出番です。MOD説明記事ではないので説明は端折りますが、[C:\Users\USER\AppData\Local\Colossal Order\Cities_Skylines\RoadBuilder\Thumbnail Maker]にあるはずの「ThumbnailMaker.exe」を開き、制作する道路のサムネイルから作ります。エディターで1つ1つ要素を変えるのではなく、サムネイルづくりの段階で道路設計を済ませてしまうということですね。

ThumbnailMaker.exeで設計した道路データを、アセットエディター上でRoad Builderに渡すことで、道路生成、白線の描画、IMTの自動描画、ANフラグの設置、動作確認用の道路設置まで、面倒ごとを自動で行ってくれます。

そして今までは通常道路/高架道路/橋状道路の自動生成に対応していましたが、18日のアップデートでついに、トンネル/スロープ(通常道路とトンネルの接続部分)の自動生成に対応しました。フラグ技術の向上により、「バス停留所設定があると縁石を消す」など細やかなことができるようになっていて、Builderの進化を感じています。

前々から取り上げようとは思っていましたが、昨今のRoad Builderを使用したアセットの増加を鑑み、トンネルの自動生成に対応したこのタイミングでの紹介となりました。設定方法など、改めてMOD解説記事を投稿する予定です。お楽しみに。

Road Builder